
「ピアコーチングってどんな効果があるのかよく分からない」
「ピアコーチングをどうやって取り入れたらいいのか分からない」
このようなお悩み・疑問を、徹底的に解消していきます!
- ピアコーチングの具体的な流れや組織への導入方法がわかる
- ピアコーチングをするメリットや効果がわかり導入の判断ができる
今までの上司と部下の関係性だけでなく、横のつながりを意識した関係性を作り出すピアコーチングが注目されています。
しかしピアコーチングと言われてその意味や導入の方法が具体的に分かるといった方はまだ少ないのではないでしょうか?
今回はそんなピアコーチングについて解説をしていきます。


山田 夏輝
コーチング事業を運営する会社を経営。コーチング会社と英語コーチングの会社のCMOも兼任。ポジウィルで元キャリアコーチとして勤務。コーチング実績は300人・600時間以上・満足度9.1。GCS認定プロフェッショナルコーチ。
ピアコーチングとは


ピアコーチングとは、コーチングの手法を使った1on1ミーティングを、上司や部下といった立場に関係なく相互に実施する手法のことです。
コーチングの手法を使った1on1ミーティングを、上司や部下といった立場に関係なく相互に実施する手法
通常は上司から部下への定例ミーティングがメインのコミュニケーションという企業が多いのではないでしょうか?
ピアコーチングではメンバー同士が自由にペアを組みコーチングを実施します。
時には部下から上司にコーチング的なコミュニケーションを用いてミーティングを行います。
組織内のあらゆるメンバーと連携し、ミーティングを実施することで新たな視点の供給やチームの連携向上につながるため導入する企業が少しづつ増えていっています。



立場や部署の違いなどは関係なく、自由にペアを組んでコーチングの手法を使って課題や行動の振り返りを行うことができます!
ピアコーチングとコーチングの違い


コーチングには様々なアプローチがあり、その中でもピアコーチングと一般的なコーチングにはいくつかの違いがあります。
| コーチング | ピアコーチング | |
|---|---|---|
| 目的 | クライアントの目標達成や課題解決を支援する | お互いの成長や学びを目的とした対等な関係での相互支援 |
| 関係性 | 基本的に対等だが、コーチがクライアントをサポートする関係 | 立場や部署の違い関係なくお互いにコーチングをし合う関係 |
| コミュニケーション手法 | コーチは質問や傾聴を通じて、クライアントの気づきや行動を促す | お互いに質問をし合い、フィードバックを交換しながら共に成長する |
まず、一般的なコーチングではコーチとクライアントで明確に役割が分けられているのに対して、ピアコーチングでは上司がコーチ役をやるときもあれば、部下がコーチ役をやるときもあります。
コーチを一人に限定せずに、メンバー全員がコーチングを使ったコミュニケーションをすることを目的にしているという点がコーチングとピアコーチングの大きな違いです。



企業で取り入れられることがほとんどで、誰しもが質問やフィードバックをして相互にコミュニケーションを実施していきます。
また、コーチングでは一般的に目標設定、現状の把握、行動の設定、振り返りといったようなプロセスを踏むことが多いです。
一方で、ピアコーチングではこのようなプロセスを必ずしも一連の流れで実施する必要はありません。
一般的なコーチングと異なり、ピアコーチングでは組織にコーチングの文化を作り上げることを目的とする場合が多いため、コーチングの導入段階に有効です。



組織に相互でのコミュニケーションの活性化を促したいときにピアコーチングの導入は有効です!
そもそもコーチングの具体的な意味や効果を知りたいという方は、以下の記事も参考にしてください!


ピアコーチンが注目される背景


近年その言葉をよく聞くようになったピアコーチング。
ピアコーチングが普及している背景についてご紹介していきます。
上司と同じやり方が通用しなくなっている
IT技術の普及によって仕事のやり方がどんどん増えていき、同じ結果を出すための方法も一つだけではなくなりました。
そんな中で上司から部下にやり方を教えるというマネジメントのスタイルだけでは通用しなくなってきています。
一人一人が考えて行動する必要性が高まってきているからこそ、メンバー間でコーチングを促し、自主性を高めるピアコーチングという手法が注目されているのです。



仕事で目標達成や課題解決をするための方法が一つではなくなり、自分自身で考えて行動する主体性が重要になっています。
組織でのコミュニケーションが不足している
コロナウイルスによってリモートワークが普及していったことを背景に、組織でのコミュニケーションがしづらくなったという声も多くなっています。
組織のコミュニケーションの頻度や密度は、組織のパフォーマンスに大きな影響を与えるからこそ、よりメンバー間の効果的なコミュニケーションを増やす手段としてピアコーチングが注目されています。
コーチングに興味のあるマネージャー層の方は、以下の記事も参考にしてみてください!


ピアコーチングを実施するメリット


ピアコーチングを導入することにはどんなメリットがあるのか解説をしていきます。
チームのメンバー同士の関係性が構築でき組織が活性化する
先ほどご説明させていただいたように、ピアコーチングとは組織の立場に関係なくコーチングを使ったミーティングをする手法です。
普段は中々話す機会が少ない人や、立場の違いによって話しかけにくい人とのコミュニケーションが加速するため、チームとしての繋がりができ組織が活性化しやすくなります。
ピアコーチングによって組織のコミュニケーションが活性化すると、それだけメンバーの意見や考えが活発に出てくるようになり、チームとしての推進力が高まります。



ピアコーチングの導入によって、組織全体のコミュニケーションの文化を作り上げることができます!
ノウハウ共有ができてチーム力が向上する
ピアコーチングによって様々なメンバーとのコミュニケーションが増えることで、部門間や立場ごとのノウハウの共有がしやすくなることも大きなメリットです。
ノウハウ共有が活発化することでメンバー同士のシナジーを発揮できたり、トラブルやミスを事前に察知しやすくなったりと多くの恩恵を享受することができます。



ピアコーチングでコミュニケーションが活性化することで、新しい発見や問題発生前の違和感の察知がしやすくなります!
立場の違いによる相談のしにくさが減少する
ピアコーチングは上司や部下などの立場に関係なくコーチングを実施します。
コーチングで大切にされている考え方として、コーチとコーチングを受ける人のフラットな関係性があります。
コーチングの基本的な考え方:コーチとクライアントはフラットな関係で話をしていく
コーチング中は上司や部下関係なくフラットな関係性として対話を進めていきます。
このような上司や部下などの立場に囚われない会話を経験することで、立場の違いによる話しかけにくさや相談しにくさが減っていきます。
そうなると組織として正しい情報の共有が進むため、チームの結束や問題解決力の向上につながります。
まずはコーチングの効果について身をもって知りたいという方は、以下のコーチングサービスの体験がおすすめなのでぜひ参考にしてみてください!


ピアコーチングを導入するべき組織の特徴


ピアコーチングは組織内での効果的なコミュニケーション促進や自主性の育成に役立ちます。
以下はピアコーチングを導入すべき組織の特徴です。
メンバー間のコミュニケーションが減っている
組織内でメンバー同士のコミュニケーションが希薄になっている場合、ピアコーチングが有益です。
相互の理解が不足していると、情報共有が難しくなり、協力関係が損なわれる可能性があります。
ピアコーチングはメンバー同士の対話を促進し、信頼関係を構築する手助けとなります。
これにより、組織内のコミュニケーションが円滑になり、共通の目標に向けて協力しやすくなります。



年功序列の文化が強い会社や部門が細分化されている会社は、コミュニケーションが活性化しにくいのでピアコーチングがおすすめです!
組織の人数が少ない
ピアコーチングは少人数の組織に特に適しています。
少人数の場合、メンバー同士の関係が大切であり、ピアコーチングを通じてより密なコミュニケーションが可能です。
これにより、組織全体での意思疎通が促進され、課題解決やイノベーションに向けた協力が進みやすくなります。



人数が多い会社であっても、初めは小さな人数から試してみることでピアコーチングの導入がスムーズにいきやすいです!
部下の自主性を育てたい
組織が部下の自主性を重視する場合も、ピアコーチングは有用です。
ピアコーチングを通じてメンバー同士が自発的に問題を共有し、解決策を見つけるプロセスを経ることで、各メンバーの自主性が促進されます。
個々のメンバーが自らの成長や目標に向けて主体的なアクションを取る姿勢が醸成され、組織全体が柔軟で成果を上げやすい環境が生まれます。
これらの特徴が当てはまる組織では、ピアコーチングが組織のコミュニケーション向上や自主性の育成に効果を発揮するでしょう。


ピアコーチングを導入する方法


では具体的にどうやって自社にピアコーチングを導入すればいいのか、ステップ形式でご紹介させていただきます。
①ピアコーチングに参加したいメンバーを募る
まずはピアコーチングに参加したいメンバーを募りましょう。
やりたくないメンバーを無理矢理参加させても、自分の意見や考えを中々伝えることができなく、表面的なコーチングになってしまいます。
できれば組織全体で実施するのが望ましいですが、上記で挙げたようなピアコーチングのメリットはしっかりと伝えた上で、賛同するメンバーを集め実施しましょう。



最初は5〜10人くらいからスタートするとやりやすいと思います!
②コーチングの手法を学ぶ
ピアコーチングは、メンバー1人1人がコーチングのことを知っている状態でないと実施することができません。
詳しくは別記事でも紹介させていただきますが、まずは以下のコーチングフローと基本スキルを理解した上でピアコーチングを行うようにしましょう。
①ラポール形成(雑談などによる信頼関係の構築)
②直近の目標設定
③目標達成に向けた現状の課題やリソースの確認
④やるべき行動について設定する
⑤振り返り
・傾聴:相手の話をしっかりと聞く
・質問:相手の内面にある答えを引き出す質問をする
・承認:相手にとって話しやすい環境を構築する
・フィードバック:相手が気づかなかった視点を提供する
・提案:自分のノウハウや知識を提案する
コーチングの基本的なノウハウやスキルについては以下の記事も参考にしてみてください!




③メンバー同士の面談の頻度と時間を決める
コーチングの基本が知れたら、実際にピアコーチングを行う組み合わせや頻度、時間を決めていきましょう。
よくあるピアコーチングの頻度は1週間〜2週間に1回、コーチング時間としては30分〜60分(1人あたり15分〜30分のコーチングを実施)であることが多いです。
| ピアコーチングの頻度 | 1週間に1度〜隔週 |
| ピアコーチングの時間 | 1人当たり15分〜30分ほど (ペアで30分〜60分ほど) |
④コーチングの視点を活かした面談を実施する
実際にコーチングの手法を使ってミーティングを実施してみましょう。 ②でご紹介させていただいたコーチングスキルを使ってミーティングをしてみましょう。
最初から上手くはできないので、焦らずに徐々に慣れる意識を持っていきましょう。
まずは以下の項目についてミーティングの中で定まれば十分です。
- 直近の個人の目標は何か?
- 目標達成に向けた課題は何か?
- 次のピアコーチングまでにやるべき行動は何か?
これらの項目を定める意識を持って、相手に対してピアコーチングを行っていきましょう。
⑤言語化した内容をまとめる
④で言語化した目標・課題・行動については最低限まとめて保管をする仕組みを整えておきましょう。
具体的に目標や課題、次の行動が分かっていると、人はモチベーションを高めることができるので言語化することを意識していきましょう。



ピアコーチングで明確にした目標・課題・行動を言語化しておくことで、「何のために何をやるのか」を常に意識できます!
⑥ピアコーチングを実施した感想を伺う
実際にピアコーチングをやってみた感想をメンバーにシェアしてもらうようにしましょう。
一歩間違えると通常のミーティングと同じような形になってしまうため、実施してみてメンバーがどう感じたのかは注意を払っていきましょう。
ここでも部下に対しても可能な限り本音での感じたことを聞くようにすると、次の改善策が見えやすくなります。
もし効果が実感できなければプロのコーチに相談することもおすすめです。


ピアコーチングについてよくある質問


ピアコーチングについてよくある質問とその回答をご紹介します!
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まとめ:【保存版】ピアコーチングとは?メリット・やり方・企業に導入する方法をわかりやすく解説
組織のミーティングの効果を高めるための手法として注目を集めているピアコーチングのメリットや導入方法について解説をしていきました。
組織のコミュニケーションや縦の関係性に問題を抱える企業はぜひ導入を検討してみてください。
最先端のミーティング手法を導入し、組織のコミュニケーションにおいても他社を差別化していきましょう。



少しでもピアコーチングの導入が気になるという方は、ぜひまずはコーチングの効果を体感してみましょう!








